【徹底解説】どうしてシミはできる?紫外線以外の原因は?

「シミって、なんでできるの?」と思ったことはありませんか?
シミといえば、夏のビーチやバーベキューなどで紫外線を浴びたことが原因というイメージが強いですよね。
でも実際には、
「日焼け止めを欠かさず使っているのにシミが濃くなってきた」「出産後に急にシミが増えた気がする」
こんな経験をした方も多いのではないでしょうか。
じつは、シミには紫外線以外にも加齢やホルモンバランスの変化、生活習慣などさまざまな原因が関わっています。
原因を知らないままでは、知らず知らずのうちにシミが増えてしまうことも…。
そこで本記事では、
- シミができる仕組み
- 紫外線以外の意外な原因
- セルフケアから美容医療までの改善方法
をわかりやすく紹介していきます。

シミに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそもシミとは?シミの種類を解説
「シミ」とは、肌に現れる褐色の色素沈着の総称です。
特に加齢とともに増えてくるのが、正式には「老人性色素斑」と呼ばれるもの。
一般的に「シミ」と言われるものの多くがこれにあたります。
ただし、シミには他にも種類があり、原因や特徴がそれぞれ異なります。

ここからは代表的な種類について解説していきます。
老人性色素斑

老人性色素斑は、紫外線の影響で生じる最も一般的なシミです。
加齢とともに増えやすく、境界がはっきりしているのが特徴です。
紫外線による長年のダメージが主な原因で、肌の新陳代謝が落ちる中高年期以降に目立ちやすくなります。
特に顔や手の甲など、日光が直接当たりやすい部位に出やすい傾向があります。
見た目は薄茶色で、輪郭がクッキリしており、形は丸や楕円が多いです。
大きさは数ミリから1センチ程度まで幅広く、放置すると徐々に濃くなっていくこともあります。

このように、紫外線対策を怠ると誰にでも起こり得るシミであり、早めのケアや予防が大切です。
そばかす(雀卵斑)

そばかすは、遺伝的な要因が大きく関わるシミで、幼少期から現れることが多いのが特徴です。
紫外線を浴びると濃くなるため、特に春から夏にかけて目立ちやすくなります。
具体的には、鼻や頬に淡い茶色から濃い茶色の小さな斑点が集まり、均一に広がって見えるのが典型的です。
人によっては肩や胸元、腕などにも出ることがあります。
思春期に目立ちやすいですが、年齢とともに徐々に薄くなるケースもあります。
つまり、そばかすは「紫外線対策+肌質との付き合い方」がポイント。

完全に消すのは難しいですが、日焼け止めや日常的なケアで濃くならないよう工夫することが大切です。
炎症後色素沈着

炎症後色素沈着は、ニキビや傷、虫刺されなどが治った後に残るシミの一種です。
年齢や性別を問わず起こりやすく、多くの人が経験する身近なシミといえます。
原因は、炎症が治る過程でメラノサイトが刺激され、メラニンが過剰に作られること。
その結果、炎症が収まった後もメラニン色素が肌に残ってしまうのです。
時間の経過とともに薄くなる場合もありますが、完全に消えるまで数ヶ月から数年かかることもあります。
予防には「炎症を早めに正しくケアすること」が大切です。
さらに炎症が治った後も丁寧に保湿を続けることで、シミとして残るリスクを抑えることができます。

ニキビ跡がいつまでも残るのでは…と不安に思う方も多いですが、焦らず正しいケアを続ければ少しずつ薄くなっていきますよ。
肝斑

肝斑は、ホルモンバランスの影響を受けやすいシミで、特に30〜40代の女性に多く見られます。
特徴は、頬骨のあたりに左右対称に広がる“もやっとした薄い斑点”。
老人性色素斑と見間違えやすいですが、境界がはっきりしないのが大きな違いです。
また、頬骨は紫外線や摩擦の影響を受けやすい場所。そのため肝斑だけでなく、老人性色素斑も同じ部位に現れることがあり、自己判断が難しいケースもあります。
肝斑にはレーザーやIPLなどの強い刺激は逆効果。
トーニングと呼ばれるの弱い出力のモードで治療していくのが重要です。そのため、判断に迷ったら必ず専門医に相談しましょう。

本記事では、代表的な老齢性色素斑をいわゆる「シミ」と定義して解説していきますね。
シミができるメカニズムとは?

シミができる仕組みは、実はとてもシンプルです。
紫外線や炎症などの刺激を受けると、肌の奥にある メラノサイト(メラニンを作る細胞) が「肌を守らなきゃ!」と働き出し、黒い色素=メラニンを作り出します。
通常であれば、このメラニンはターンオーバー(肌の生まれ変わり)によって少しずつ外に排出され、最終的には垢となって剥がれ落ちます。
ところが、メラニンが過剰に作られたり、ターンオーバーが乱れたりすると排出されずに肌に残り、やがてシミとして定着してしまうのです。

メラニンは悪者じゃなくて、本来は“肌を守るための防御機能”。でも排出できなくなるとシミになってしまうんです。
紫外線だけじゃない!シミができる原因とは?
シミは、メラニンが肌表面にとどまってしまうことでできます。
その背景にはいくつかの要因がありますので詳しく見ていきましょう。

シミができる原因、いくつ知っていますか?
紫外線

紫外線は、シミの最大の原因といえる存在です。
紫外線を浴びるとメラノサイトが刺激され、過剰なメラニンが作られます。
その結果、ターンオーバーで排出しきれないメラニンがシミとなって残ってしまうのです。
紫外線には2種類あり、それぞれ肌に与える影響が異なります。
肌の奥(真皮層)まで届き、コラーゲンをじわじわと変性させる。
シワやたるみといったエイジングの原因になるため、長期的なケアが必要。3月から増え始め、5〜6月にピークを迎えるが、冬でも一年中降り注いでいる。
波長が短くエネルギーが強い紫外線。肌表面にダメージを与えて赤く炎症を起こし、日焼け・シミ・皮膚がんの原因となる。
特に夏(7〜8月)に多く、10〜14時の間に1日の約70%が降り注ぐといわれている。

“夏だけ日焼け止め”では不十分。実は冬や曇りの日でもUVAは降り注いでいるので、年間を通しての紫外線対策が大切です。
ターンオーバーの乱れ

シミは「メラニンが作られる量」と「排出される力」のバランスで決まります。
このうち排出の役割を担っているのが ターンオーバー(肌の生まれ変わり) です。
ターンオーバーとは、肌の奥の基底層で作られた新しい細胞が、少しずつ表面に押し上げられ、最後は垢や古い角質として剥がれ落ちるサイクルのこと。
通常は28日周期で行われますが、加齢や睡眠不足、ストレス、栄養不足などで乱れると、本来排出されるはずのメラニンが肌に残り、シミとして定着してしまいます。
20代までは28日周期だったターンオーバーも、30代以降は40日以上かかることも。

年齢を重ねると「代謝の遅れ」がシミにつながりやすくなるんです。
ホルモンバランス

妊娠・出産や更年期といったライフステージの変化は、シミに大きく影響します。
特に関係しているのが 女性ホルモンのエストロゲン です。
妊娠中はエストロゲンの分泌が増えることでメラノサイトが活性化し、メラニンが作られやすくなります。
その結果、シミが濃くなったり、新しくできたりすることがあります。
一方で40代以降はエストロゲンが急激に減少するため、ターンオーバーが遅れ、メラニンが肌に滞留しやすくなるのです。
つまりエストロゲンの増減によって、シミが目立ちやすくなるタイミングがあるということです。

「妊娠中にシミが増えた」「更年期に入ってから濃くなった」という声はよく聞きますよね。
間違ったスキンケア

クレンジングや洗顔のときにゴシゴシと強くこする習慣は、肌に小さな炎症を繰り返し起こし、結果的に色素沈着の原因となります。
また、強いピーリングやスクラブのやりすぎも同様にメラニンを過剰につくらせてしまいます。
さらに、保湿不足で肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外的刺激に敏感になり炎症が起きやすくなるのも問題です。
その結果ターンオーバーが乱れ、シミやくすみの温床になります。
摩擦を避け、やさしく洗うこと、そして十分な保湿を心がけることが、美白ケアの基本となります。

意外と「こすりすぎ」がシミの原因になっている人は多いんです。
生活習慣やストレス

睡眠不足、偏った食事、喫煙、過度のストレスは、肌の炎症を引き起こしメラノサイトを活性化させます。
その結果メラニンが過剰につくられ、シミが悪化しやすくなります。
さらに、生活習慣の乱れやストレスは肌のターンオーバーを乱し、メラニンの排出を妨げる要因に。
特に糖質の摂りすぎは「糖化」と呼ばれる現象を起こし、肌の弾力低下や黄ぐすみを招くだけでなく、シミを定着させる原因にもなります。
健やかな肌を守るためには、バランスの良い食事・十分な睡眠・ストレスケアが重要です。

食生活や睡眠って地味に思えるかもしれませんが、実は美白の近道ですよ。
自宅でシミを改善する方法は?
シミは原因によって改善のアプローチが異なります。
ここでは、誰でも日常的に取り入れやすいセルフケアの方法を中心に紹介します。

生活習慣を見直し、シミの予防と改善につなげていきましょう。
紫外線対策

シミを予防する上で最も大切なのが紫外線対策です。
紫外線は季節や天候に関係なく一年中降り注ぎ、窓ガラスさえも通り抜けます。
そのため、屋外だけでなく室内にいるときでもケアを怠らないことが大切。
まず基本は日焼け止めを毎日使うこと。晴れの日だけでなく、曇りや冬でも欠かさず習慣化しましょう。
また、日焼け止めは汗や摩擦で落ちやすいため、できれば3時間おきに塗り直すのが理想です。
さらに、帽子や日傘、サングラスなどを活用して物理的に紫外線を遮断するのも非常に有効です。
これらを組み合わせることで、肌をしっかり守ることができます。

夏だけじゃなく365日の紫外線対策が美肌の分かれ道!未来のシミ予防のためにも、毎日の習慣にしましょう。
スキンケア

シミ対策は「予防」「改善」「代謝促進」の3つのアプローチで行うことが大切です。
以下のような成分が有効とされています。これらの成分が配合されているスキンケア製品を積極的に取り入れましょう。
- アルブチン
- カモミラET
- ハイドロキノン
- トラネキサム酸
- ビタミンC誘導体
- ハイドロキノン
- レチノール
- ビタミンC誘導体
- ビタミンE
- パンテノール

シミの原因は一つじゃないため、複数のアプローチを組み合わせるのが◎
食事

食事は肌の健康を支える基本であり、ターンオーバーを整えるために欠かせません。
特に抗酸化作用のある栄養素はシミ予防に有効です。
- ビタミンC:メラニンの生成を抑える。柑橘類、キウイ、パプリカなど。
- ビタミンE:血行促進や抗酸化作用。アーモンド、アボカド、かぼちゃなど。
- ポリフェノール:活性酸素を抑える。緑茶、ベリー類、赤ワインなど。
また、魚に含まれる良質な脂質や、野菜の食物繊維もターンオーバーの正常化に役立ちます。
フルーツやナッツ類を上手に取り入れることで、内側から透明感のある肌をサポートできます。

おやつをフルーツやナッツに置き換えるのもおすすめ!ただし食べ過ぎはNG。
サプリメント

普段の食事に加え、サプリメントを取り入れるのも有効です。
代表的な成分は以下のとおり。
- ビタミンC:メラニン生成を抑制。
- トラネキサム酸:肝斑やシミの改善をサポート。
- L-システイン:ターンオーバーを促進し、メラニン排出を助ける。
ただし、これらの成分を含む製品の中には「第3類医薬品」に分類されているものもあります。
医薬品は効果がしっかりと確認されている一方で、他の薬との飲み合わせに注意が必要になることもあります。
そのため、持病がある方や現在ほかの薬を服用している方は、必ず医師や薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。

必ず「この成分のサプリや医薬品を飲んでます」と先生に伝えてくださいね。
生活習慣の見直し

シミ改善のためには、スキンケアや医療だけでなく生活習慣を整えることが一番の土台になります。
十分な睡眠をとることで肌のターンオーバーが正常化し、バランスの良い食事は肌に必要な栄養を補います。
喫煙は血流を悪化させ、ストレスはホルモンバランスを乱すため、どちらもシミの悪化要因になります。
一見遠回りのようでも、睡眠・食事・ストレス管理を見直すことが、結果的にシミ改善の近道につながります。

高い美容液よりも「よく寝る・よく食べる」の方が効くこともありますよ。
それでもシミが治らない時は?
ここまで紹介したケアはあくまでシミを予防する、もしくはできてしまったシミを薄くするものです。
濃く根付いたシミはスキンケアだけでは限界があります。
そんなときは、セルフケアに加えて医療機関での治療を検討すると効果的です。

肌の状態やシミの種類に合わせた治療で、より高い効果が期待できますよ。
レーザー治療
レーザー治療は、シミ改善に高い効果がある代表的な方法です。
レーザーでシミの原因となるメラニン色素を破壊し、シミを薄くします。
照射後は一時的にかさぶたになり、自然に剥がれることで新しい肌が再生されます。
施術後の肌は紫外線にとても弱く、対策を怠るとシミが再発してしまうこともあります。
日焼け止めや帽子で徹底的に紫外線対策をしましょう。

シミとりレーザーは秋~冬にかけて行うのがおすすめですよ。
どうしても紫外線にあたる心配がある方は、テープタイプの日焼け止めを使うのがおすすめです。
エアウォールは97%のUVカット率で、貼っている間は効果が持続するため、日焼け止めクリームのように塗り直す必要がありません。

私も実際に使っていました!
透明かつ0.07mm極薄なので非常に目立ちにくい点も◎
ただし極薄な分、若干剝がれやすいので、口まわりなどよく動く部位には適していません。
IPL(光治療)
IPL(光治療)は、広範囲に広がる薄いシミの改善に向いている施術です。
レーザー治療が一点に深くアプローチするのに対し、IPLは複数の波長を用いて浅い層から深い層までマイルドに光を当てます。
そのため、シミだけでなく赤みやくすみ、毛穴の開きといったあらゆる肌悩みにも効果が期待できます。
施術は1回で大きな変化を実感するのは難しく、通常は数回にわたり継続して受けることが推奨されます。
ただし、ダウンタイムが比較的短いため、日常生活に支障を出しにくいのが大きなメリットです。

初めてシミ治療を検討する方にも取り入れやすい方法ですね。
外用薬
医師の処方による外用薬も、シミ改善が期待できる方法です。
代表的なのが「ハイドロキノン」と「トレチノイン」です。
ハイドロキノンはメラニンの生成を抑えるとともに漂白作用があり、シミを薄くする効果があります。
市販薬では1〜2%の低濃度が多いですが、医療機関では4〜5%と高濃度のものが処方されるため、
より高い効果が得られる一方で赤みや刺激を感じやすい点には注意が必要です。
トレチノインはビタミンA誘導体で、肌のターンオーバーを促進し、メラニン排出を助けます。

セルフケアで限界を感じたら、早めに皮膚科や美容皮膚科に相談するのが近道。
まとめ:原因を理解して正しく対策しよう
シミにはいくつか種類がありますが、代表的なのが老人性色素斑です。紫外線や加齢、生活習慣の影響が大きいことが分かっています。
まずは「紫外線対策+美白スキンケア+生活習慣の改善」を組み合わせて、セルフケアを継続することが基本です。
それでも改善が難しい場合は、迷わず皮膚科や美容皮膚科での治療を検討すると良いでしょう。

シミケアは地道な積み重ねが大切。焦らず、自分の肌に合った方法で自信のある素肌を目指しましょう。